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Knoxville Dragon Boat Race


この土曜日,KnoxvilleのVolunteer LandingでDragon Boat Race が開催された.
市民参加のボートレースである.研究所チームも出場し,そのメンバーにスーパーバイザーを始め知り合いが何人か出るので応援に行った.
場所はTennessee River沿いのVolunteer Landing .以前紹介したThree Rivers Rambler もここ辺り.リバーボートクルーズの発着場もここ.UTのアメフトとバスケのスタジアムもある.リバーサイドのファンスポットである.

このレース,Knoxvilleの慈善団体がfundraiser (募金・寄付金集めの主催者)となって行われている.今年4回目で,参加チームは32チーム.一チーム22人でタイムを競う,ボートには竜の飾りと模様が施されている.
長崎でも「ペーロン」の名前で同じような市民ボート大会をやっているが,テネシーにもあるのか.元は香港という話だが,さすが中国三千年の歴史,中国文化,恐るべし.

いやあ,海はないけどテネシー川,広い!


1.橋のたもとからスタート.




2.レース結果を見に集まる人々.



この日も30度を超す暑さの上,レースの間の待ちが長いで,見ているだけで疲れてしまった.予選敗退チームは自分のレースが終わるとさっさと引き上げ.
ウチのチーム,決勝まで勝ち残ったはいいが,ということは決勝レースを待つわけで,喜ばしいやら,早く涼しいところに行きたいやら.が,後半は雲行きが怪しくなり,ちょっと雲と風が出てきたので助かった.しかも待っていた甲斐あって,ウチの研究所チームが3位に入ったので万々歳.
といっても,賞品はとりあえず参加賞のサンバイザーだけ?らしい.後でトロフィーぐらい送って来るのだろうけど.

このイベントで面白いのは,参加者が$100以上募金を募って集めてこなければいけないそうな.レースの合間では,一番大きい金額を集めた個人や団体を表彰していた.競争で金を集めて,募金額も競う.何でも競って何でも褒める国,アメリカだなあ.寄付金集めのイベントなので,下手すれば何処が勝ったかなんてのは,主催者にしてみればどうでも良いことかも知れぬ.

いやはや,お疲れさんでした.



3.ゴール!




4.カモもレース?



おまけ:
こういう「楽しみながらお金を集める」イベントが,少なくともこの辺りでは多い.これに限らず,ただ寄付を募るだけでなく,寄付した方にも何らかのメリットがあることが多い様子.とにかく,募金や寄付しろという団体が多いので,募る側もあの手この手である.勿論,する側も見返り目当てじゃないだろうけど,なんも無いよりはやる気になるだろう.

アメリカの「自己責任の国」「小さい政府」は,企業やコミュニティ,個人やボランティア団体のこういうdonationやfundraisingや,ボランティア活動があるからこそ成り立つ.ボランティア団体や活動も多く,地元企業もこういうイベントには積極的に協賛している様子,そして集まる金額も比較的大きい.そして,寄付に対する国や州の税の優遇も大きい.そしてfundraiserは,スポンサーを大々的に宣伝する.

ちなみに村の高校の改装費用$8Mも,寄付集めをしていた.人口2万ちょっとの村の高校が,$8Mの寄付を目標にして(実際はもっと多いのだが),集まるのである.勿論市町村から補助も出ているだろうが,一体企業や個人でいくら出しているのか.ウチにも寄付しろ,と手紙が来た.そこには,改築のメリットや目標金額など判りやすく書かれていた.

そして,企業も工場や会社のある地元の学校やコミュニティに積極的にお金を落とさねばならぬ.そうしないと,結局は地元の支持を得られないのだ.
村の野球リトルリーグにも,各チームにスポンサーが付いている.行きつけの肉屋もスポンサー.ガールスカウト・クッキーはおなじみだし,レストランがボーイスカウトに店を提供して,fundraiseの朝食レストランを開催したりする.高校生は部の活動費を稼ぐために洗車する.
研究所の人も,教会のボランティアに参加していたり,ボーイスカウトの指導員をしていたり,リトルリーグのコーチだったり,子供に楽器を教えたり,と地元の様々な活動を普通にしている.夫や私も行ったYWCAの無料英語教室もボランティア.他にも,教会やコミュニティカレッジの無料英語教室はあちこちにある.
みんな,金あるよなあ,暇だよなあ.そう思うのは,私が冷たい人間だからか,そう言うのに慣れていない中流以下日本人だからなのか.

日本も「小さい政府」への転換を掲げているが,こういう「コミュニティで助けあう」文化が無い(無くなってしまった?)日本,国民の福利厚生を国がしなくなったら,その受け皿がない.企業も個人も,ボランティア活動やそれを支える風土が育っていないからだ.
思うに,同じ事をしようと思ったら,コミュニティの助け合いの意識を向上させると共に,人々の生活や財政にゆとりが必要.結局,少子化と根は一緒と思う.勤勉かつ無駄にお疲れ体質かつサラリーの割に物価高の日本の労働体質では,「小さい政府」は単に下々の切り捨てになってしまうのでは,と感じる.他に楽しいことたくさんあるし.という説もあるが.

アメリカは個人主義の国だという,確かに個人主義である.だが,個人のプライバシーにむやみに立ち入らないだけで,コミュニティでの「助け合い」は南部では濃密である.少なくとも,お金とゆとりのある層には.

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Posted: Sun - August 20, 2006 at 12:15 PM           |



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Published On: May 05, 2010 02:47 AM
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