地球温暖化への関心 | 作成日時: Dec 02, 2005, 11:45 AM |
この夏のハリケーン集中攻撃も地球温暖化との関連が言われているが,京都議定書もようやく最近批准したこの国,人々の地球温暖化に関する関心はどうか,少し興味のあるところ.
何しろ店はおろか,家庭ゴミの分別も義務ではないし,ポイ捨ても日本より目立つ.都市部を除き移動はもっぱら車に頼るしかないし,日本に比べれば省エネや環境保護への意識は低い様に見える.広大な国土と豊富な資源が有る所為か.はたまた公共心が足りないのか.
研究所に比べて町が汚いのを見ると,所得や教養の違いも公共心の有無に関係している様に思う.そうは言えども,研究所内でもゴミの分別は余り熱心ではない.缶ジュースやペットボトルをリサイクルして欲しいなら,遠くの自販機の横のゴミ箱まで行かねばならない.ゴミ箱にお菓子の空箱と一緒に空き缶を捨ててあったりするのを見ると,ちょっと「いずい(仙台弁)」のであった. |
では,まだ教養も所得もそこそこありそうなサイエンティストの方々の意識はどうか.結論から言うと,やはり日本に比べて関心が低いと思うのだが,先日,面白い話があった.
ある日,グループのランチタイムの話題に地球温暖化がのぼった.正確には,「地球温暖化はあるのか?あるとしたらそれが本当に二酸化炭素の所為なのか?!」が議題.ランチタイムにその場にいた人の殆どは,「あるんじゃないの?」派で「環境保護を心がけた方が良い」派であった.実際,ゴミの分別やリサイクル,省エネ等に熱心な人もいる.
ところが,意外にも一人反対派がいた.「二酸化炭素の所為だと断定できない以上,ハイブリッドカーなんて乗る必要ないし,面倒なリサイクルやゴミの分別なんてせんでいいんだ!」と言い切る.
う〜ん.温暖化の原因はともかく,いつかは資源なんて枯渇するんだから,ちょっとはセーブしといて損はないと思うのだが.
ちなみにこの方,省エネに一躍担う研究で名を馳せたお方である.個人的にファンなのだが,このアメリカ的男らしさ(?)に惚れ直してしまいそう. |
で,別の意味でこのグループの人達に感心したのはこの後.
反対派にどうしても地球温暖化の危惧を理解させたいリーダー&環境保護派,かなり熱い議論を数日戦わせた後,遂に,現在世界一速い所内のスパコンで温暖化シミュレーションをしている研究者を呼んできて,ランチセミナーを開催するに至った.
話に依れば,やはり温暖化は進んでいて,二酸化炭素量の増加と相関があるとの事.
だが,それでも理解を得られない.もうみんな意地.
そして遂に,UTのその道の教授を呼び,日曜にKnoxvilleで公開講座を開催するまでに至った.飽くなき知への探求心.ようやるわ,と,このこだわりとしゃれ心に感心しきり.
が,結局彼の考えを変える事は出来なかった様子.男だぜ. |
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